おすすめされたワインを飲んでみたけど,「悪くないけど,なんか違う」
好みのはずのワインなのに,「前に飲んだ方が美味しかった気がする」
こんな経験、ありませんか?こんな経験、ありませんか?
ワインには無数の品種、産地、造り手、スタイルがあります。
「人気」「高評価」「ソムリエおすすめ」──どんなに肩書きがあっても、それがあなたの舌にフィットするかどうかは別問題です。
つまり、“他人のおすすめ”ではなく、“自分の味覚”に軸を置くことが、
ワイン選びにおいて最も確実で満足度の高い方法なのです。
味の好みから、自分に合うワインを探すという視点
ワインの味は複雑ですが、実はいくつかの「味覚の軸」で整理することが可能です。
この記事ではまず、白・赤に分けて「酸味・甘味・アルコール(+渋み)」の4つを軸に、
自分に合うスタイルを絞り込む方法を解説していきます。
さらに、ワインの香りを「Primary」「Secondary」「Tertiary」という3つの層で捉えることで、
あなたが無意識に好んでいる**“香りの傾向”**にも気づけるようになります。
白ワイン編:あなたの好みに合うスタイルはどれ?
酸味が好きな人へ:シャープで爽快な白
- キーワード: レモン、グレープフルーツ、ハーブ、ミネラル
- おすすめ品種・スタイル:
ソーヴィニヨン・ブラン(ロワール、NZ)、アルバリーニョ(スペイン)、リースリング(ドイツ)
→ 料理と合わせやすく、飲み疲れしないスタイルです。
甘味・果実味が好きな人へ:親しみやすいジューシー系
- キーワード: 白桃、ライチ、メロン、花の香り
- おすすめ品種・スタイル:
ゲヴュルツトラミネール、モスカート(微発泡)、やや甘口のシュナン・ブラン
→ 飲みやすく、ワイン初心者にも人気があります。
アルコールのしっかりした白が好きな人へ:ボリューム系白
- キーワード: 熟した果実、ナッツ、バター、バニラ
- おすすめ品種・スタイル:
シャルドネ(カリフォルニア、ブルゴーニュ南部)、ヴィオニエ(ローヌ)
→ コクがあり、口当たりに厚みが欲しい人に。
赤ワイン編:味覚4軸で見るスタイル別の好み
酸味が好きな人へ:軽やかで食中向きの赤
- キーワード: 苺、クランベリー、紅茶、土っぽさ
- おすすめ品種・スタイル:
ピノ・ノワール(ブルゴーニュ、ドイツ)、ネレッロ・マスカレーゼ、サンジョヴェーゼ(トスカーナ)
果実味・甘味がほしい人へ:ジューシー系赤
- キーワード: プラム、ラズベリー、スミレ、チョコレート
- おすすめ品種・スタイル:
ジンファンデル(カリフォルニア)、メルロー、グルナッシュ
渋みが好きな人へ:重厚で長熟タイプの赤
- キーワード: カシス、ブラックチェリー、タバコ、革
- おすすめ品種・スタイル:
カベルネ・ソーヴィニヨン、ネッビオーロ、シラー
アルコールがしっかりしているのが好きな人へ:ボリューム型赤
- キーワード: ジャム、スパイス、燻製、甘やかなアタック
- おすすめ品種・スタイル:
プリミティーヴォ、シャトーヌフ・デュ・パプ
香りで好みを見つける:Primary / Secondary / Tertiary
Primary(ブドウ由来)
- フルーツ(柑橘、リンゴ、ベリーなど) → フレッシュ重視の人に
- 花やハーブ → 華やかさを楽しみたい人に
Secondary(醸造・熟成)
- パン、クリーム、バニラ、トースト → 樽熟成のあるワイン好き
- バター、ナッツ → シャルドネ愛好家に多い傾向
Tertiary(熟成)
- 土、革、キノコ、タバコ → 熟成した赤ワインを好む人に
- ハチミツ、ナッツ、ドライフルーツ → 熟成した白、甘口ワイン好きに
自分の味覚と香りの好みを言語化するということ
「何が好きか、よくわからない」──
そう感じるのは、味や香りの感じ方が、まだ頭の中で“言語化”されていないだけです。
ですが、今回紹介したような視点(酸味/渋み/甘味/香りの階層)を意識することで、
自分がどんな方向性を好むのかが、徐々に見えてくるはずです。
そして、自分の好みに“言葉”が与えられた瞬間、ワインとの付き合い方が一気に豊かになります。
今日はこの辺まで